A page of the collagen
コラーゲンと美容
近年、女性の間ではコラーゲン含有の飲料やサプリメントに美肌効果を求めて人気が出てきています。しかし、コラーゲン摂取は本当に有効なのでしょうか。摂取の仕方次第だと言うことができるでしょう。肌年齢を少しでもキープするためにも正しいスキンケアやアンチエイジングの知識も併せて学んでしまいましょう!コラーゲンは弾力性を持つ三重らせん構造のタンパク質のことで、肌の真皮組織にあり、肌をしっかりと支えてハリや柔軟性を保つという重要な役目をしています。また、コラーゲンは皮膚に最も多く存在していますが、紫外線、電離放射線、オゾンなどによって発生する活性酸素により質、量ともに変化します。コラーゲンは30才を過ぎたあたりから徐々に減少していき、60才の頃には平均で30才の頃の正常コラーゲン量のわずか35%という驚くべきデータがあります。年齢によるコラーゲンの減少は、肌の弾力性を失い、シワが増える大きな原因の一つとなります。年を取る毎に、繊維芽細胞による合成が低下してしまうため、分解される量が合成される量を上回り、その結果として、しわやしみが発生していわゆる皮膚の老化が起こってしますのです。したがって、弾力性のある健康な肌を維持するためにはコラーゲンを積極的に取り入れることが必要なのは間違いありません。
しかし、コラーゲンは巨大分子(分子量は30万〜50万)という性質上、そのまま摂取しても、消化管の中でプロティアーゼ(消化酵素)によってアミノ酸に分解されにくいという性質を持っており普通に取っても、体内への吸収量はごくわずかになってしまいます。。つまり、コラーゲン摂取では肌の改善効果はあまり期待できないのです。そういった背景から、最近注目されているのが、コラーゲンペプチド、特にフィッシュコラーゲンペプチドという物質です。
フィッシュコラーゲンとは、人間など動物のコラーゲン蛋白質を形成するアミノ酸組成に類似しており、このフィッシュコラーゲンを摂取すると、その類似組成の為に、それらのアミノ酸は再びコラーゲン合成に有効に利用します。そのフィッシュコラーゲンをコラゲナーゼ(コラーゲン分解酵素)でペプチド化したものがフィッシュコラーゲンペプチドで、その分子量は500〜15,000(アミノ酸にすると5〜500個)にもなります。ペプチド化することでその吸収性は飛躍的に向上するのです。マウスに放射性同位元素で標識したコラーゲンペプチドを経口摂取させて、吸収されたコラーゲンペプチドを調べた記録があるのですが、摂取されたペプチドの95%が12時間以内に吸収されることがわかっているそうです。20才の頃の張りのある肌を保つためには、そして、できてしまったシワを減少させて健康な肌を取り戻すためには、フィッシュコラーゲンペプチドの日々の摂取は重要ということができると思います。
このように、美肌に効果的と言われているコラーゲンですが、白血球に作用して免疫機能を改善する働きがあるという研究結果も出ています。白血球が関係するアトピー性皮膚炎などのアレルギー症状にコラーゲンの働きが効果をあらわすこともあるといわれており、同様に、花粉症やアレルギー性鼻炎にも効果があるといわれています。コラーゲンは血管の構成物質でもあることから、コラーゲンの補給は動脈硬化や脳の老化対策への効能もあります。さらに、がんの増殖を防ぐ効能もあるとも言われいるほどで、このように体質改善への効果・効能があるといわれるコラーゲンは、適切に、しっかりと補給することが重要となります。
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2018/3/29 更新